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真実 16

Penulis: 煉彩
last update Terakhir Diperbarui: 2025-09-22 21:32:01

「今日、美和さん来ないから。これ、食費」

 孝介に渡されたのはこの前と同じ千円札一枚。

「料理の勉強もしろよ。作っても良いけど、俺の分は要らないから」

 私に返答する余裕を持たせず、玄関の扉がパタンと閉まった。

 千円で何日間の食費だと考えているんだろう。

 殴られなかっただけマシ……なのかな。

…―――…

 昨日会ったばかりなのに、緊張してしまう。

 加賀宮さんが呼んだタクシーに乗り、彼のアパートに向かっている。

 なぜ十六時を指定したのかわからないが、午前中は仕事だったのだろう。

 お義父さんに会うって言ってたから。

 タクシーを降り、木造アパートの階段を上り、部屋のインターホンを鳴らした。

 だけど、彼は出てこないから……。

<トントントン>

 直接ドアをノックし

 「私!開けて」

 そう声をかけた。

 しばらくするとドアが開き――。

「お疲れ様」

 ワイシャツ姿の加賀宮さんの姿が見えた。

 「お邪魔します」

 家の中に入る。

 靴を脱ぎ、廊下に一歩入った時だった。

 腕を引かれ、ギュッと抱きしめられる。

「ちょっと!」

 あっ、良い匂いがする。

 香水?シャンプー?どっちだろ。

「ベッド、行こう?」

「えっ」

 一旦離され、腕を引かれ、ベッドへ座らされて――。

「ん……」

 キスをされた。

 次第に激しくなって、舌と舌が絡まる。

「んっ……んん」

 彼はキスをしながら、私の洋服を脱がしていた。

「加賀宮……さ……ん。強引……」

 いつも余裕そうな彼が、今日は焦っているような気がした。ベッドに押し倒され、首筋に彼の唇が触れる。

「あっ……。待って……」

 くすぐったい。

 でも――。

 彼の吐息と舌の感触にゾクゾクして――。

「んぁ……」

 声が漏れてしまう。

「こっち向いて」

 彼の声に反応すると

「んっ……」

 再び唇と唇が重なった。部屋にリップ音が響く。

「ねっ、どうしたの?」

 彼に問いかけるも、何も答えてはくれない。

「後ろ向いて」

「どうして?」

「いいから」

 下着姿の私を強引にうつぶせにさせた。

 首筋、背中にチュッと軽くキスをされる。

「あぁっ……」

 彼の息が、唇が背中にあたり、ビクっと身体が反応してしまう。

 加賀宮さんの動きが一瞬止まった。

「ここ。どうしたの?痣になってるけど」

 私の腰に彼の指先が触れた。

 そこは……。

「そこ、孝介に突き飛ばされて、シンクにぶつかったの。今は痛くないから」

 自分では気付かなかった。痣になってるんだ。

 加賀宮さんは無言でその痣にチュッとキスをした。優しく起こされる。

「あとは?膝?」

「うん」

 彼は私の膝を見て、擦りむけている部分へ視線を落とした。もう血も滲んでいないし、これくらいのキズ、すぐ治るだろう。

「加賀宮さん、どうしたの?今日、なんか変だよ」

「どんな風に?」

「なんだろう。焦ってるって言うか。もしかしてこの後、仕事?時間がないの?」

 私の発言に、キョトンとした顔をした後、彼はフッと笑った。

「このあと仕事ではないよ。そうだな。あいつにムカついてたかもしれない」

 あいつって?

「あいつって、孝介のこと?」

「そう。いろいろと。あれでよく大企業の常務をやってられるよ」

 私もそう思う。

 次期社長とかチヤホヤされてるけど、社長なんて務まるわけがない。

「本当よね。私もそう思う」

 彼はハハっと笑った。

「自分の夫なのに、俺の前で貶していいの?」

「戸籍上は夫だけど。私はあの人を愛してはいない。あの人も、私のことを愛しているわけがないわ」

 最初……。

 本当に付き合った当初は好きという感情はあったかもしれない。

 今となっては好き以上の愛おしいという感情が過去にもあったかと言われれば、イエスと自信を持って答えることはできない。

 私がぼんやり考えていると

「そっか」

 彼がポツリ呟いた。

「全身チェック、終わったから」

「へっ?」

 そう言えば昨日、そんなことを言っていた気がする。

「ここからが本番。溜まってた分、何回もイかせるから」

 はい……?

「なによっ!それっ!キャッ……」

 彼が悪戯に一瞬笑った。

 その刹那――。

「待っ…!」

 強引に押し倒され、キスをされる。

「んっ……ん」

 キスされながら胸に触れられ、いつの間にか下着が外され、肌が露になっていた。

 彼の指先が私の胸の先端を上下に擦り

「あっ……あぁ……んん!」

 必然的に声が漏れる。

 ぷっくりとした胸の先端を口に含まれ、チュッと吸われた。

「っ!」

 そのまま口の中で彼の舌が動いて、時折甘噛みされる。

「んぁっ!」

 ジタバタもがいて抵抗しているつもりなのに、私は彼を受け容れているかのように、背中に手を回してギュッと抱きついていた。

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